歯についてのコラム
乳歯を大切にむし歯早期発見
平成20年1月11日
投稿者:一般社団法人 苫小牧歯科医師会
乳歯を大切にむし歯早期発見
苫小牧市では、口の健康を通して、子供たちの健康の維持増進を図るため一歳半・三歳児を対象に、保健センターで歯科検診を行っています。
乳歯は、生後7ヶ月ごろに下の前歯から生え始め、約二歳半ごろ上下で二十本の乳歯が生えそろっています(かなりの個人差はあります)。一歳半ごろは、上下の前歯八本が出ている時期で、ほぼ離乳完了期に当たります。この時期で特に注意したいのは、断乳の遅れや哺乳(ほにゅう)瓶(特にジュース、スポーツ飲料、ミルクなど)の使用を長い時間続けることです。これがむし歯発生のリスクを高くし、このころのむし歯の大きな原因となっています。
検診では、歯並びを悪くする口腔の癖もよく認められます。これには指しゃぶり、おしゃぶり、舌・舌をかむ癖、口呼吸などがあります。おしゃぶりについては、小児科医が作る保険検討委員会で一歳を過ぎたら常用しないようにし、遅くとも二歳半までには使用を中止するよう見解を発表しています。他の癖についても個々に応じ指導を行っています。
乳歯は食物をかんで消化する重要な役割のほかに、永久歯が生えるすき間を保つ役目、あご・顔の成長、発育を刺激する機能、発音や審美的な役割も果たしています。この乳歯を駄目にしないためにむし歯の早期発見、早期治療が重要です。検診でむし歯、歯並びなどで治療や検査が必要な子供たちには治療依頼書をお勧めしています。子供たちの健康を守るために、忘れずに検診にいらしてください。神井歯科医院(苫小牧市)袖井文人