歯についてのコラム
続・思い切って禁煙しませんか?
平成21年6月26日
投稿者:一般社団法人 苫小牧歯科医師会
今年初めに掲載した筆者の禁煙の方法について問い合わせがありましたので゛続編゛を書いてみようと思います。前回の記事を読んでいない方のためにわたしが行っている方法をお教えします。
わたしは気合でやめる方法やニコチン代替療法(二コレットやニコチンパッチ)ではうまくいかず、どうしようか悩んでいた時に「チャンピックス」という新薬の認可が下りたことを知り、すぐに使用しました。この薬のおかげで今も禁煙できているというわけです(わたしの場合はお酒を飲むときの服用が一番怖かったので、後に電子タバコも併用しましたが)。しかし禁煙したおかげで体重が激増。今は毎朝、頑張って走っています。
この「チャンピックス」という薬は、ニコチン代替療法ではなく(ニコチンは一切含まれていません)、ニコチン受容体に結合して離脱症状などを軽くし、再喫煙時にも満足感を抑制するという薬です。飲み方は禁煙予定日の1週間前から1~3日目は0.5ミリグラムを1日1回食後に服用、4~7日目は0.5ミリグラムを1日2回朝夕食後に服用、そして禁煙開始する8日目以降は1ミリグラムを1日2回朝夕食後に服用します。また服用は12週間となります。この12週間に関しては保険適用になります。金額は3ヶ月で2万円弱です。その後、禁煙の効果を確実にするために12週間延長することもできます。
しかしながら、この12週間分のお薬に関しては保険が適用せず、自費扱いになります。金額は各医療機関によって異なりますが、1ヶ月約2万円ということです。
また、この薬は残念ながら歯科医院では処方できません。喫煙が歯周病などの口腔(こうくう)疾患に影響を与えることが分かっていますし、禁煙指導もしているのですから処方できるといいと思うのですが。この「チャンピックス」という薬は確かにいい薬だと思います。しかしあくまでも本人の「煙草をやめたい」という強い意志なしには続かないと思います。薬を飲めばやめられるという軽い気持ちでは始めない方がいいでしょう。(文・一般社団法人 苫小牧歯科医師会広報担当理事 吉住彰朗、イラスト・苫小牧歯科衛生士会 姉崎舞)