一般社団法人 苫小牧歯科医師会

噛むカムはっぴー

歯についてのコラム


<<  一覧に戻る

学校検診

平成21年6月12日

投稿者:一般社団法人 苫小牧歯科医師会

学校検診

新年度が始まると間もなく小中学校や幼稚園で学校検診が行われます。この際しばしば、検診の結果と歯科医院に行った時の診断結果が異なることがり、戸惑いを感じられることがあるのではないでしょうか?「え?○○本て書いてありますけど…」「こんなにあるのですか!」などという言葉をよくお聞きします。これは、学校検診が「疾病を見つける場」から「疾病になりそうな子を見つけ予防をする、健康を増進する場」に変化してきたことが理由に挙げられます。

学校は「教育の場」で「医療の場」でないことから、歯科医院で用いる確定診断名(C1、C2、C3、C4)を使用せず部位も特定しない。虫歯はすべてCと表記し、虫歯の兆候や危険性のある歯をCO(要観察歯)とすることになっています。つまり歯科医院と学校検診とでは診断の目的が違うのです。

また、検診を行っている環境が多くの学童を座らせたまま、ペンライトのような小さな照明器具を使用して診る状況では、近年多くなってきたいわゆる白い詰め物(コンポジットレジン)などは詰めてあることがほとんど分からないと言った方がいいかもしれません。

歯科医院での診察とは雲泥の差があり、私たち歯科医師も「しっかり診なければ!」と思って検診に挑んではいますが、もしかすると虫歯などの見落としなどがあるのかもしれません。検診結果を信用してくださいとは言いませんが、すべてをうのみにはせず「もしかしたら」という考えを頭の片隅に置き、掛かり付けの歯科医院で「確認」してもらった方がいいかもしれません。