一般社団法人 苫小牧歯科医師会

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歯についてのコラム


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脱灰と再石灰化

平成21年5月8日

投稿者:一般社団法人 苫小牧歯科医師会

脱灰と再石灰化

お口の中では常に小さな虫歯になったり、治ったり繰り返していることを皆さんはご存知でしょうか。食事を取ると、食物中の糖分を口腔(こうくう)内の細菌が摂取して酸を産生します。このため歯を取り巻く唾液(だえき)やプラーク中のPHは下がり酸性となり、エナメル質中のカルシウムイオンやリン酸イオンが溶出していきます。これを「脱灰」といいます。

それに対して酸を中和する働きのあるイオンなどによって、口の中が中性環境になると、溶出していたカルシウムイオンやリン酸がイオンが再び取り込まれ再結晶化します。これを「再石灰化」といいます。この脱灰と再石灰化は日常的に起こっています。

しかしこのバランスが崩れると、表面に白い白斑が生じます。これを「エナメル白斑」といいます。この状態ではまだ再石灰化によって元に戻すことが可能ですが、これを放置すると、いわゆる虫歯(穴が開いた状態)になり、回復不可能になってしまいます。