歯についてのコラム
「子供の歯守って」母親に呼び掛け
平成19年10月12日
投稿者:一般社団法人 苫小牧歯科医師会
「歯の構造とむし歯」
「子供の歯守って」母親に呼び掛け
約二十五年前から、苫小牧市健康管理課主催の母親教室に一般社団法人 苫小牧歯科医師会より命を受けて、講師として従事しています。受講の対象者は第一子出産予定で妊娠中期の妊婦の方です。以前は二ヶ月に一回計年六回行い、多い時で五十人以上の受講者がありました。
現在は三ヶ月に一回で年四回になり、来場者も多くて二十人くらいでしょうか。このことからも少子化現象はよく理解して頂けると思います。母親教室での歯の話は①母親自身の歯の問題②胎児の問題③生まれた後の母子の歯の問題、と大きく分けて三つの話題があります。この時期の母親としてはどうしても現実問題として、まだ赤ちゃんが自分の手元に存在しないためか、自分自身の歯の問題に興味があるようで、聞きたいことのアンケートや講義直後の質問では、自分たちの歯の治療のことや相談事が多く占めていました。わらしたちのこの教室での真の目的は、新しく生まれる子どもの歯にあります。いかにして子供の歯をむし歯(う蝕菌)などにせず、丈夫できれいなままに育てるか、のヒントで与えてあげられるかが、わたしたちの使命かと考えております。
わたしはどのようなメカニズムでむし歯になるかを、少し難しくはなりますが「糸引き納豆」の話まで繰り出し、説明することにしています。「なぜ甘いものが悪いか、どうして歯磨きが必要なのか、どんな育児が良いのだろうか」を、わたしの独断と偏見で(?)語らせていただいております。受講した母親に後で出会って、「あの納豆の話は分かりやすかった」と言われて、うれしかったこともありました。今後も子供の歯を守るべく、命を受ければ講師を続けたいと思っています。 苫小牧市立病院 野村克弘=毎月第2、第4金曜日に掲載=