一般社団法人 苫小牧歯科医師会

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激しいいびきの後 呼吸止まることも

平成21年1月9日

投稿者:一般社団法人 苫小牧歯科医師会

激しいいびきの後 呼吸止まることも

睡眠時無呼吸症候群という病気をご存知でしょうか?

二〇〇三年に起きた山陽新幹線の居眠り運転事故で有名になった病気です。この病気は本人に自覚が無く、あえぐような激しいいびきの後に呼吸が止まることを家族や友人に指摘されて発見されるケースが多い病気です。呼吸停止で眠りが中断され、深い睡眠が取れないため、日中、ひどい眠気に見舞われ、仕事や社会生活に支障を来すこともあります。この眠気は、会議中でも運転中でも所構わず襲ってくる厄介なものです。呼吸が十秒以上止まる「無呼吸」が一晩に三十回以上、あるいは一時間当たり五回以上ある場合に診断されます。

無呼吸になる原因は二つで、最も多いのは舌の根元が気道に落ち込んだり、へんとう腺肥大で気道が閉塞(へいそく)する「閉寒型」。呼吸中枢機能の低下できる「中枢型」は少ないとされています。閉塞型の治療の基本は気道の閉塞を防ぐ「鼻CPAP(シーパップ)」という装置の装着です。睡眠時に鼻にマスクを装着し、機械で加圧した空気を送り込みます。軽症の人は歯科医院で作成するマウスピースの一種「スリープスプリント」の使用で閉塞を防げます。これを寝る時に歯にかぶせ、下あごを前に突き出すと、舌根が気道に沈み込むのを防ぐことができます。

歯科医院は「スリープスプリント」を作製できますが、睡眠時無呼吸症候群の診断はできません。心当たりのある方は呼吸器内科か耳鼻咽喉科での検査が必要かもしれません。