一般社団法人 苫小牧歯科医師会

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歯と心臓疾患 密接な関係

平成20年10月24日

投稿者:一般社団法人 苫小牧歯科医師会

歯と心臓疾患 密接な関係

皆さんは歯周病と心臓血管疾患との間に関連があることをご存知でしょうか?

心臓疾患にかかって致命的な心臓発作を起こす確率は、歯茎の健康な人より歯周病疾患者の方が約三倍高い―と最近の研究から分かっています。

歯周病を進行させたまま放置しておくと、最終的には菌が歯茎の毛細血管に入り込み血液に混じって体中を巡り始めます。心臓の弁膜に引っ掛かって増殖し始めると、心内膜炎を引き起こすことがあります。心臓の周りにある血管の内側の壁に取り付くと、プラークの堆積(たいせき)物を作るのに手を貸し、少しずつ血管を挟めます。やがて血管が詰まり、流れが滞ってしまいます。冠動脈がこの状態になると、心臓の筋肉に酸素や栄養素が行き渡らなくなり、運動能力が減退したり停止したりして心臓の筋肉が死に、狭心症や心筋梗塞(こうそく)を引き起こします。ほかの動脈に行けば同じように動脈硬化を引き起こし、脳の血管に行けば同じように動脈硬化を引き起こし、脳の血管に行けば脳卒中を引き起こすこともあります。糖尿病患者が歯周病を治療し、症状が改善された例があります。

今年は歯周病にかかっている人の方ががんの発生率が高いという発表もされています。このように歯周病を口の中限定の病気と考えず、全身の病気にかかわっていることを知識としてしっかり持ち、掛かり付けの歯科医院で定期的に歯周病のチェックを行うことは大変重要です。(一般社団法人 苫小牧歯科医師会)