一般社団法人 苫小牧歯科医師会

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歯についてのコラム


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スポーツと歯の関係

平成21年2月27日

投稿者:一般社団法人 苫小牧歯科医師会

「スポーツと歯の関係」

わたしたち人間は、食べ物や水などを飲み込む時、口を閉じて上下の歯を接触させて下のあごを固定しています。口を開けたままでは嚥下(えんか=飲み込むこと)をするのは非常に困難なはずです。それらの生理的な運動をする時ばかりではなく、瞬発的に力を発揮しなければならない時には、口を閉じてしっかり奥歯をかみしめます。そうでないと、強い力は発揮できません。「歯を食い縛る」という言葉はここから来ています。スポーツ選手にとって歯は命です。

一流選手ほど、歯に掛かってくる負担は相当なものです。歯への力の掛かり具合(咬合力、咬合圧)はスポーツの種類と内容によって異なりますが、瞬間に筋肉の力を最大限に発揮することを要求されるスポーツにおいては、その依存度は顕著です。

例えば、相撲の力士にとって、立会いのぶつかり、瞬間の勝負どころでこん身の力を振り絞っての攻防は、見ていても思わず手に汗を握ってしまいます。奥歯をかみしめた時の咬合圧は、平均五十―七十キロですが、力士では百キロを越えているでしょう。一般の人でもゴルフのドライバーの飛距離を伸ばすためにマウスピースを作る人もいます。

一方体を接触させる機会の多い激しいスポーツは、歯が折れたり、口の中が傷ついたり、あごや顔面に損傷を受ける可能性があり、スポーツ事故を防止するために、マウスピースを上あごの歯列に装着することが推奨されています。アメリカンフットボール、ボクシングでは義務化されていますが、ラグビー、サッカー、アイスホッケーなどにも装着した方がよさそうです。

市販のものと、カスタムメードのものがあり、材料は弾力性のあるポリ塩化ビニールなどが使われています。もちろんカスタムメードの方が、装着時の違和感は少ないです。これは歯科医院で製作してもらうことができます。